1. はじめに
JavaScriptは、ウェブ開発において欠かせないプログラミング言語です。その中でも文字列操作は非常に頻繁に使われる機能の一つです。特に、文字列の一部を置換する操作は多くの場面で必要になります。従来はreplace()
メソッドが一般的に使われていましたが、replace()
には特定の課題がありました。それを解決するために登場したのがreplaceAll()
メソッドです。
本記事では、JavaScriptのreplaceAll()
メソッドについて詳しく解説します。基本的な使い方から注意点、さらには代替方法まで幅広くカバーしますので、初心者から中級者の方まで役立つ内容になっています。
2. replaceAll()メソッドとは
基本的な概要
replaceAll()
は、JavaScriptにおける文字列操作のための新しいメソッドです。このメソッドは、文字列内で一致するすべての部分を指定した新しい文字列に置き換えます。従来のreplace()
メソッドでは最初の一致部分しか置換できませんでしたが、replaceAll()
は全ての一致部分を一括で置換することができます。
基本構文
以下がreplaceAll()
の基本構文です。
文字列.replaceAll(検索文字列, 置換文字列);
- 検索文字列: 置換対象の文字列または正規表現。
- 置換文字列: 検索文字列を置き換える文字列。
replace()との違い
replace()
メソッドは、最初に一致した部分のみを置換します。一方、replaceAll()
メソッドは、文字列全体で一致したすべての部分を置換します。
例: replace()とreplaceAll()の比較
// replace() の例
let text = "apple, apple, apple";
console.log(text.replace("apple", "orange"));
// 出力: "orange, apple, apple"
// replaceAll() の例
console.log(text.replaceAll("apple", "orange"));
// 出力: "orange, orange, orange"
3. replaceAll()の使い方
基本的な使用例
以下は、replaceAll()
を使った簡単な例です。
let sentence = "JavaScript is fun. JavaScript is powerful.";
let result = sentence.replaceAll("JavaScript", "JS");
console.log(result);
// 出力: "JS is fun. JS is powerful."
正規表現を使用した例
正規表現を使って、特定のパターンに一致する部分を置換することも可能です。
let sentence = "123-456-789";
let result = sentence.replaceAll(/\d/g, "#");
console.log(result);
// 出力: "###-###-###"
4. replaceAll()の注意点
正規表現のg
フラグが必要
replaceAll()
で正規表現を使用する際、グローバルフラグ(g
)が必要です。これがないとエラーが発生します。
// エラー例
let text = "hello world";
console.log(text.replaceAll(/o/, "O"));
// Uncaught TypeError: String.prototype.replaceAll called with a non-global RegExp argument
// 正しい例
console.log(text.replaceAll(/o/g, "O"));
// 出力: "hellO wOrld"
ブラウザ互換性
replaceAll()
は比較的新しいメソッドのため、一部の古いブラウザではサポートされていません。最新のブラウザを使用するか、代替手法を検討してください。
5. replaceAll()の代替方法
split()とjoin()を使った方法
replaceAll()
が使えない環境では、split()
とjoin()
を組み合わせて同様の処理を行うことができます。
let text = "apple, apple, apple";
let result = text.split("apple").join("orange");
console.log(result);
// 出力: "orange, orange, orange"
replace()と正規表現の組み合わせ
正規表現を使用してreplace()
で全体を置換する方法もあります。
let text = "apple, apple, apple";
let result = text.replace(/apple/g, "orange");
console.log(result);
// 出力: "orange, orange, orange"
6. まとめ
replaceAll()
は、JavaScriptの文字列操作を簡単にする非常に便利なメソッドです。特に、複数箇所の文字列を一括で置換する場面では、その効果を最大限に発揮します。
ただし、正規表現のg
フラグやブラウザ互換性に注意が必要です。必要に応じて、split()
とjoin()
の組み合わせや正規表現を活用した代替方法を検討してください。
この記事を参考に、JavaScriptでの文字列操作を効率化してください!

7. FAQ
1. replaceAll()とreplace()の違いは何ですか?
replace()
は、文字列内で最初に一致した部分のみを置換します。一方、replaceAll()
は、一致したすべての部分を一括で置換します。
例:
let text = "apple, apple, apple";
// replace() の場合
console.log(text.replace("apple", "orange"));
// 出力: "orange, apple, apple"
// replaceAll() の場合
console.log(text.replaceAll("apple", "orange"));
// 出力: "orange, orange, orange"
2. replaceAll()はすべてのブラウザで使用できますか?
replaceAll()
は、ES2021(ECMAScript 12)で導入された新しいメソッドです。そのため、最新のブラウザではサポートされていますが、以下の古いブラウザでは使用できません。
- Internet Explorer
- 一部の古いバージョンのEdgeやSafari
互換性が必要な場合は、代替手法(例:split()
とjoin()
)を使用してください。
3. replaceAll()で正規表現を使うとエラーになる場合がありますが、なぜですか?
replaceAll()
で正規表現を使用する際、グローバルフラグ(g
)が必要です。このフラグがないと、エラーが発生します。
正しい使い方:
let text = "hello world";
console.log(text.replaceAll(/o/g, "O"));
// 出力: "hellO wOrld"
間違った使い方(エラーが発生します):
console.log(text.replaceAll(/o/, "O"));
// Uncaught TypeError: String.prototype.replaceAll called with a non-global RegExp argument
4. replaceAll()で特殊文字を置換する方法は?
特殊文字を置換する際には、正規表現でエスケープする必要があります。たとえば、.
や*
などの特殊文字は、正規表現で特別な意味を持つため、そのままでは正しく動作しません。
例:
let text = "file.name.txt";
// '.' を置換
let result = text.replaceAll(/\./g, "_");
console.log(result);
// 出力: "file_name_txt"
5. replaceAll()がサポートされていない環境での代替手法は?
replaceAll()
が使用できない場合、以下の代替手法を検討してください。
- split()とjoin()を使用する方法
let text = "apple, apple, apple";
let result = text.split("apple").join("orange");
console.log(result);
// 出力: "orange, orange, orange"
- replace()と正規表現を使用する方法
let text = "apple, apple, apple";
let result = text.replace(/apple/g, "orange");
console.log(result);
// 出力: "orange, orange, orange"